妊娠初期の飛行機移動:出発前に知っておきたいこと
合併症のない妊娠であれば、妊娠初期の飛行機移動は一般的に安全と考えられています。ただし、出血、ひどいつわり、痛み、多胎妊娠、慢性の持病がある場合は、産婦人科医や助産師に事前に相談することが勧められることが多いです。
妊娠初期でも飛行機に乗ってよいのでしょうか?
アメリカ産婦人科学会(ACOG)をはじめとする主要なガイドラインでは、妊娠初期のほとんどの妊婦さんにとって、飛行機に乗ること自体が害になるとは考えられていません。妊娠初期の心配は、機体そのものよりも、妊娠の経過や追加のリスクがあるかどうかによることがほとんどです。
妊娠が確認されていて、症状が落ち着いており、主治医から渡航を控えるよう言われていなければ、飛行機に乗ることは妥当と考えられることが多いです。不妊治療を受けた場合や、出血、強い脱力感、痛みがある場合は、事前に主治医へ相談してください。
機内で通常問題になりにくいこと
健康な妊娠であれば、短距離や中距離のフライトは一般的に問題なく過ごせることが多いです。機内で主な問題となるのは、脱水、長時間の座りっぱなし、つわりや疲労による不快感です。
- 機内は湿度が低いため、喉の渇きや乾燥を感じやすくなります。
- 長時間座っていると、足のむくみやだるさが出やすくなることがあります。
- 気圧の変化そのものは妊娠に害を与えるとは一般的に考えられていませんが、鼻づまりや耳の不快感が強くなることがあります。
- 乱気流は不快ですが、シートベルトを正しく着用していれば妊娠に害を及ぼすことは知られていません。
機内をより快適に過ごすコツ
ちょっとした工夫で、移動はぐっと楽になります。妊娠初期はつわりや眠気、においへの敏感さが出やすいので、特に役立つでしょう。
- 水分は一度に大量ではなく、少しずつこまめにとりましょう。
- ゆったりとした服と歩きやすい靴を選びましょう。
- 長時間のフライトでは、可能であれば立ち上がって少し歩き、血行を促しましょう。
- シートベルトはお腹の下、腰骨の上を通るように低めに締めましょう。
- 空腹時に気分が悪くなりやすい場合は、軽いスナックを持参しましょう。
- トイレや立ち上がるのが楽にできるよう、通路側の座席を選ぶのも一案です。
吐き気止めなどの治療を受けている場合は、移動当日の服用タイミングを調整すべきか主治医に確認しておくと安心です。
飛行機に乗る前に主治医へ相談すべき場合
飛行機に乗るかどうかの判断は、一人ひとりの状況によります。次のいずれかに当てはまる場合は、移動前に受診して主治医に相談するのがおすすめです。
- 出血がある、または下腹部の痛みが悪化している。
- つわりがひどく、水分や食事をとることが難しい。
- 子宮外妊娠の疑いがある、または過去に子宮外妊娠をしたことがある。
- 多胎妊娠である。
- 流産や妊娠喪失の既往がある。
- 貧血、心臓や肺の病気、血栓症の既往がある。
- 最近の不妊治療に関する処置がある、または医師から移動を控えるよう指示されている。
出発前の実践的なポイント
少し準備をしておくと、移動がスムーズになります。妊娠初期は、書類、飲み物、時間にゆとりを持つことが特に役立ちます。
- 妊婦健診の記録やサマリーがあれば持参しましょう。
- 主治医や医療機関の電話番号をスマートフォンに登録しておきましょう。
- 急がなくて済むよう、余裕をもって空港に向かいましょう。
- 空港に休憩スペースやトイレへのアクセスがしやすいか確認しておきましょう。
- 搭乗する航空会社の妊婦向け規定と、必要な書類のルールを確認しましょう。
- つわりがひどい場合は、比較的食べやすいものを事前に用意しておきましょう。
まとめ
合併症のない妊娠であれば、妊娠初期に飛行機に乗ることは多くの場合可能です。自分のリスクを主治医と確認し、快適に過ごす準備をして、どの症状で医療機関を受診すべきかを知っておくことが大切です。
詳しく見る
- NIH: Pregnancy (NICHD)
- CDC: Pregnancy
一般的な情報のみの提供です。医師や助産師からのアドバイスに代わるものではありません。